キラリ★社会福祉法人 – 長田区社会福祉法人連絡協議会(ほっとかへんネット長田)

 暮らしを支える地域公益活動を紹介します。

フードドライブでは、お米やカップ麺などの食料品の他、日用品、衣類なども配られました

“社会福祉法人”の安心感を生かした地域の困りごと相談の取り組み

 平成29年2月に設立した「長田区社会福祉法人連絡協議会」(以下、「ほっとかへんネット」)には、区内の26法人が参画しています。
 今回は、地域住民が気軽に立ち寄れる「困りごと相談会」の取り組みを紹介します。

コロナ禍の住民ニーズに対応したフードドライブ活動

 ほっとかへんネットでは、地域住民が抱える介護や障害、子育て、生活困窮などの困りごとに、専門性を生かして対応するため、「研修」、「広報・イベント」、「課題解決」の3つのチームに分かれて活動しています。
 平成30年度には、「福祉相談会」を実施。立ち寄りやすいように炊き出しと合わせて開催し、令和元年度までの2年間で約20名の相談に応じました。
 コロナの影響を受け、炊き出しを伴う福祉相談会の開催を見合わせつつも、コロナ禍で取り組める生活困窮者支援の必要性を感じ、課題解決チームを中心に、新たに食料品などの物資の支援を行うフードドライブ活動を開始しました。
 この活動は、加盟法人から災害備蓄品のお米や飲料、ミルクなどの提供を受け、加盟する法人の入所施設などを通じて、物資を必要とする方々に届けるものです。令和2年度以降、実施した回数は計17回に上ります。

地域住民のよりどころとなる困りごと相談会

 フードドライブ活動に取り組む中、生活に困窮する方へダイレクトに食料支援を行うことは難しく、自分たちが地域に出向いてニーズをキャッチしていく重要性を改めて確認しました。
 令和4年度、広報・イベントチームを中心に、フードドライブ活動で培った食料支援と相談会を組み合わせ、住民になじみのある保育や障害者施設を会場に、小地域での「困りごと相談会」として再開しました。
 事前に地域の高齢者が集う喫茶店などにチラシを配布したり、保育施設の秋祭りに合わせて開催したりと工夫した結果、開催当日は、食料配布を通じて90名を超える方々と出会い、話を伺う機会を得ることができました。
 困りごと相談会では高齢者の生活相談や子どもの食育に関する相談などが寄せられ、専門職が悩みに寄り添い助言しました。参加者からは、「身近な施設だから安心して参加できた。また何か困ったら相談しようと思う」との声が寄せられました。
 会場では、高齢・障害・保育・児童など各分野の専門職約15名が、そろいのビブスを着用し、マスクと一緒に相談窓口のある施設一覧やほっとかへんネットの活動内容を記載したチラシも配布。「困った時のほっとかへんネット」の存在を地域の方々にアピールしました。
 ほっとかへんネットの事務局は、「1人でも多くの人に身近なところに相談できる場があるということを知ってほしい。引き続き、法人間の連携を強化し、住民の生活を支えていきたい」と話します。各施設に相談窓口の目印となるのぼりを設置し、今後も住民に寄り添う活動を展開しようとチームで協議を進めています。

身近な場所で相談会を開くことで、住民が通りすがりに立ち寄り相談につながりました

ほっとかへんネット長田

事務局: 長田区社会福祉協議会

TEL:078−579−2311

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