あなたのまちの社協活動 – 養父市社会福祉協議会

 共生のまちづくりに向けて、市町社協が取り組むさまざまな活動を紹介します。

地域ぐるみで子どもの育ちをサポートする

 養父市社協では、『自分の責任で自由に遊ぶ』をモットーに、子どもたちがやってみたいと思う遊びを自由に楽しむ「放課後プレーパーク」に取り組んでいます。今回は、工作や遊びを通して子どもの生きる力を育み、地域を元気にする社協の取り組みを紹介します。

地域を元気にしたいと始めたプレーパーク

 平成15年、旧大屋町社協では、過疎化で町が活気を失いつつことへの危機感から、「子どもが元気に楽しめる居場所があれば、町も元気になる」との思いで県の「子ども冒険ひろば」事業に取り組むことを決めました。大屋町は学区が広く、同じ小学校に通う児童同士でも放課後に一緒に遊べないことから、学校帰りの子どもたちが校庭や近くの公園に気軽に集まり、のびのびと遊べるプレーパークを実施することになりました。
 子どもの自由と冒険心を大切にした取り組みが評判を呼び、今では大屋地域と関宮地域で月に2回ずつ、夏休みなどには対象を拡大して、家族で楽しめるプレーパークも開催され、地域に定着しています。
 プレーリーダーである市社協の田路寿美(とうじひさみ)さんは、「最近の流行は児童から教えてもらうなど、児童との会話も楽しみの一つです」と子どもたちとの関わりを楽しんで活動しています。

プレーパークから生まれる新たなつながり

 市社協では、プレーパークをみんなで楽しむためには、多世代の交流も大切だと考えています。
 そのため、社協職員だけではなく、地域のさまざまな世代が活動に関わっています。コロナ禍となった令和2年秋、高校生がボランティア活動をする場を失くしていると聞いた田路さんは、プレーパークの活動を支えてもらおうと、牛乳パックを使ったブーメランの作り方を伝えました。後日、高校生たちは作ったブーメランを持参し、小学生たちと飛ばして楽しみました。高校生と小学生がプレーパークで一緒に楽しんだ出来事は、コロナ禍でも新たなつながりが地域に生まれたエピソードの一つです。
 田路さんは活動を振り返り、「プレーパークは、みんなで遊びを見つけて作る場所。子どもたちが自発的に楽しめる居心地のいい場所にし続けたいです」と語ります。市社協は、この他に子育てサロンへの活動支援、子育て情報をまとめた「まるわかりガイド」の発行など情報発信にも力を入れ、今後も地域の「宝」である子どもたちを見守り、育ちを支える活動を続けます。

木材を使った遊びのヒントを地域のボランティアが伝えています
シャボン玉をボランティアの中学生と子どもが一緒に楽しんでいます

活動のポイント

子ども同士や多世代間のつながりを意識して、地域を元気にする

取材を終えて

 子どもの自主性を尊重し、地域の多世代が関わり合って活動するからこそ、楽しさ・面白さが生まれ、地域に定着しているのだと気づきました。

養父市社会福祉協議会
TEL:079-662-0160
http://www.yabu-shakyo.jp/

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