あなたのまちの社協活動 – 尼崎市社会福祉協議会

 共生のまちづくりに向けて、市町社協が取り組むさまざまな活動を紹介します。

「駄菓子屋」の店舗を活用した子どもの居場所づくりをサポート

 尼崎市社協では、市内6支部に2名ずつ配置されている地域福祉活動専門員(兼生活支援コーディネーター)が身近な窓口になり、住民同士が支え合い・助け合う地域づくりを進めています。今回は、立花支部での「子どもの居場所づくり」に向けた支援を紹介します。

相談をきっかけに、より充実した居場所づくりへ

 支援のきっかけは、地域で駄菓子屋「うさぎや」を営む伴(ばん)あい子さんからの「店舗の2階を子どもの遊び場として週4日開放している。子どもたちに工作を教えたり、遊んでくれるボランティアを紹介してほしい」という相談でした。
 立花支部の地域福祉活動専門員・青川茉莉(まり)さんは、他の職員と連携してボランティアを調整するとともに、子どもの居場所を充実させる参考になればと、保育士経験のある伴さんの話を聞きながら、市内の子ども食堂や学習支援の活動などを紹介していきました。

子どもたちの元気な声が響く
「うさぎや」
(毎週、月・火・木・金
15:00~18:00開店)

活動者と地域の資源をつなぎ、「うさぎや」を応援する輪を広げる

 支援の開始当初、地域住民や学校との関係づくりを望む伴さんの想いに寄り添い、青川さんは、民生委員・児童委員、主任児童委員に伴さんの活動について情報提供を重ね、小学校の先生方には子どもの居場所を地域につくる大切さを伝えていきました。時には見学を勧めることで「地域で子どもたちを見守ろう」という気運も高まり、「うさぎや」のことを理解し応援する輪も広がりました。
 また、市の福祉課と協働して近隣の高校生のボランティア活動先として「うさぎや」を紹介した結果、小学生と高校生との交流が生まれ、工作教室や楽器の演奏会といったイベントの開催にもつながりました。子どもたちにとっても、年齢の離れた高校生との交流でさまざまなことを学び、体験できる貴重な機会になりました。
 青川さんは、「社協は、活動者と地域の“つなぎ役”。活動者が地域のさまざまな社会資源とつながれるように支援することが重要ではないでしょうか」と力強く語っておられました。

工作教室で高校生とふれあう子どもたち

活動のポイント

思いに寄り添い、活動者と地域の資源をつなぐ
つなぐことで、地域に応援の輪が広がる

取材を終えて

 取材の日、伴さんが温かい笑顔で出迎えてくれました。
 お話を伺い、青川さんと伴さんがそれぞれの思いや考えを丁寧に重ね合わせたことで、地域に応援される子どもの居場所づくりが進んだことを感じました。

尼崎市社会福祉協議会
TEL: 06-6489-3550
http://amasyakyo.jp/

2021年7-8月号TOP