2025年7-8月号
県内に拠点を置いて活動する自助グループを紹介します
淡路島で高次脳機能障害がある人や家族たちが、情報共有や交流の場づくりを進める「いざなぎ」を立ち上げた杉山さんとグループの皆さんに、活動について伺いました。


Q1.
グループが立ち上がったきっかけは?
A.
かつて淡路島には高次脳機能障害の家族会は無く、神戸で活動するグループに参加していましたが、地元である淡路島で高次脳機能障害への理解を広げたいと思い、当事者・家族4名と一緒に、福祉・医療の専門職の支援も得て、平成27年に活動を始めました。
Q2.
現在どのような活動に力を入れていますか?
A.
定期的に集まって行う活動です。そこでは障害についての悩みや、島内外への移動手段など暮らしに関する悩みを仲間同士で情報交換するだけでなく、一緒に食事へ出掛けたり、特技を披露し合うなどさまざまな活動をしています。
もう一つ大切な活動は、高次脳機能障害への理解を広めることです。そのため、民生委員・児童委員の会合や障害福祉事業所などで啓発活動をしています。また、県内各地で開かれる県主催の講演会に参加するほか、地元の図書館に高次脳機能障害に関する書籍を寄贈しています。
Q3.
社会に望むことやグループの目標は?
A.
高次脳機能障害について、社会全体の理解が少しでも広まり、当事者や家族が障壁なく安心して生活できることを目指しています。
活動を約10年続けてきたことで、高次脳機能障害の当事者や家族、専門職だけでなく、地元住民が私たちの活動に関わってくれたり、地元の社協が当事者の方をあらたにグループにつなげてくれたりするなど、いざなぎの活動に対してのさまざまなつながりも生まれています。また、淡路島に暮らす当事者・家族のみならず、島外から活動に加わった人もいて、私たちの活動が広がっているようにも感じています。
これからも当事者や家族にとってなくてはならないグループとして、高次脳機能障害への理解が深まるような活動を続けたいと思います。
グループのチラシはこちら
https://www.hwc.or.jp/rihacenter/common/themes/rihacenter/pdf/pamphlet-izanagi.pdf