セルフヘルプグループのリアル−ひだまりの会 ~子どもを思う親の会~

 県内に拠点を置いて活動する自助グループを紹介します。

ひだまりの会 ~子どもを思う親の会~

 ひだまりの会は、中高年のひきこもりの子どもがいる親の会です。「親も高齢化してきたので子どもの将来が心配」「年金だけの生活や持病が不安」など、同じ悩みを持つ親が情報交換・交流しています。今回は、数十年間ひきこもり生活が続く息子の父親であり、設立当初からの参加者であるAさんにお話を伺いました。

「ユニコーンはまだ眠っていて、暗いトンネルの中で外に出るタイミングを待っている」絵は、市内の小学生がひきこもりの子を持つ親の会をイメージして描いた。

Q1.
 グループに参加したきっかけとグループ名の由来は

A.
 子どものひきこもりに悩んでいたところ、地域の方の紹介で芦屋市社協とつながり、同じようにひきこもりの子どもがいる2人のお母さんと出会いました。近隣の市にはひきこもりの子を持つ親の会があることを知り、相談したところ、定期的に話をする場を持つことができるようになりました。
 活動を続ける中で、会に名前をつけることになり、ほんのりあたたかい名前が良いということで、発足メンバーによって「ひだまりの会」が選ばれました。

Q2.
 現在はどのような活動を行っていますか

A.
 月に1度、集まって話をする場を大切に続けています。子どものことに限らず、親自身の近況や悩みなどについて、自由に話をしています。「子どものお小遣いはどうしているか」「散髪はどうしているか」「親にもしものことがあった時のためのメッセージ(手紙)は事前に用意しているか」など、同じ境遇であればこその悩みについて話すこともあります。また、社協内のスペースで開催していることもあり、社協職員から福祉制度や事業などの情報提供を受けることもあります。

Q3.
 この活動に参加して思うことは

A.
 ひきこもり状態にある人は、全国に100万人以上いると言われていますが、ひきこもりになった理由も家庭の事情も多種多様です。中には、福祉制度からこぼれ落ちてサポートを受けることができない人もいます。
 そんな時に、たとえ全てを理解し合うことはできなくても、話を聞いてもらえるだけで、自分のことを見てくれている人がいるという気持ちになれます。
 親が集まって話すことで、子どもが急に外に出られるようになるわけではありませんが、人とのつながりは困った時の命綱になります。自分たちの経験を共有することが役に立ったり、追い詰められた時に助けを求める場所として「ひだまりの会」が思い浮かんだりするのであれば、こんなに嬉しいことはありません。

グループの概要

名称
ひだまりの会~子どもを思う親の会~
活動日時
毎月第4木曜日 午後3時~午後4時
活動場所
芦屋市保健福祉センター1階 高齢者交流室
HP
芦屋市社会福祉協議会
https://ashiya-shakyo.com/
電話
芦屋市社会福祉協議会
0797-31-0681

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