キラリ★社会福祉法人 – 神戸市東灘区社会福祉法人連絡協議会(ほっとかへんネット東灘)

 暮らしを支える地域公益活動を紹介します。

法人のBCP・防災対策をチェックしながら、地域との関わりについても話し合います

地域と一緒に取り組む防災活動

 「神戸市東灘区社会福祉法人連絡協議会(以下、ほっとかへんネット東灘)」の取り組みの中で、平成30年7月の西日本豪雨をきっかけに進めてきた防災活動を中心に紹介します。

西日本豪雨災害を契機に「災害時備蓄リスト」を作成

 平成30年7月の西日本豪雨により、区内では浸水被害を受けた地域が発生し、このことが普段から災害への備えを考える機会となりました。しかし、ひと言に防災といっても、区の山側は土砂災害、海側は浸水害と、想定される被害も異なります。このため、区内を4つのブロックに分けて、エリア毎で防災対策を考えていくことにしました。
 まずは、各法人が持っている災害時の備蓄品を調査。各ブロックで食料品や資材、非常用電源の有無などを確認し、令和3年度に災害時備蓄リストが完成しました。今後は、作成したリストをブロック間で相互に活用する仕組みを検討していく予定です。

災害への具体的な備えを研修会を通して検討

 令和7年1月は阪神・淡路大震災から30年を迎える節目でもあり、改めて法人が取り組む防災・災害支援活動を学ぶ機会として、研修会を実施しました。
 講師の兵庫県立大学の木村玲欧教授からは、「今や災害は頻繁に発生するリスク。BCPや災害対応マニュアルは策定して終わりではなく、それらの対応手順に基づく訓練を行うことが重要」「例えば非常食も実際に調理し、利用者に提供できるか、体感することが大切」など、他で取り組まれる事例に基づく講義がありました。
 その後のグループワークでは、平時の備えとして実践できそうなことを協議し、例えば、備蓄リストの更新や地域と連携した訓練の実施について意見が出るなど、自法人の備えに加え、地域全体の安全を検討する必要性を話し合いました。

防災意識を地域全体で高めるために

 東灘区には「東灘うはらまつり」という区民祭りがあります。ほっとかへんネット東灘の実務担当者たちが、実行委員として企画から携わり、令和6年度は「防災」をテーマにしたブースを出店しました。
 当日は、保育士が防災に関する紙芝居を子どもたちに読み聞かせてブースを盛り上げたほか、来場者に向けて防災意識に関するアンケートを実施。その結果、約20%の人が、暮らしている地域の避難場所を知らないということがわかりました。
 このことも踏まえ、ほっとかへんネット東灘では、今後、地域全体の防災意識が高まるよう、地域住民との協働を視野に入れた取り組みを進めていこうと考えています。

「地域の避難所を知っていますか?」区民祭りの来場者にアンケート調査を実施

ほっとかへんネット東灘

事務局:神戸市東灘区社会福祉協議会
TEL:078‐841‐4131

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