あなたのまちの福祉活動−川西市社会福祉協議会

 共生のまちづくりに向けて市町社協が関わるさまざまな福祉活動を紹介します。

「支え合いネット」から生まれる住民同士のつながり

 川西市では、自治会や民生委員・児童委員、ボランティアなどで構成される地区福祉委員会が概ね小学校区単位の14か所に設置され、地域福祉の推進に取り組んでいます。今回は、桜小地区福祉委員会の活動について浜上章委員長に伺いました。

より身近なエリアでの居場所づくり・見守り・支え合い活動を目指す

 市の中心部に位置する桜小地区は、公共交通や医療・商業施設が充実しています。一方で、「暮らすには便利だが、社会とは孤立しがち」とも言われ、自治会加入率は市内で最も低く、住民同士のつながりづくりや一人暮らし高齢者などへの見守りが課題でした。
 桜小地区福祉委員会では、毎週、中心部の会館で住民が交流できる活動を行っていますが、自宅から活動場所に足を運べない人もいました。また、平地もあれば、坂道の多い山手の地域もあり、マンション・戸建ての居住形態の割合が場所により異なるなど、校区内でも特性や地域課題はさまざまでした。
 このことから、小学校区より身近なエリアでの活動が必要だと、桜小地区を5つの小さなエリアに分けて見守りや支え合い活動を進める「支え合いネット」の立ち上げに向けて話し合いが始まりました。地区福祉委員会の中・長期計画である地区福祉計画の目標に支え合いネットの実現を掲げ、話し合いを重ねた結果、令和4年度からの活動として居場所づくりが始まりました。

季節に応じた飾りつけやお花も自分たちで準備
ホッとできる空間が生まれています

サロンに集う誰もが楽しみながら活動

 支え合いネットの一つ「支え合いネット花屋敷1丁目」では、月1回、お菓子を食べながら住民同士で気軽に話せる「さくらサロン」を開催しています。
 このサロンをきっかけに住民同士が顔見知りになり、それが気になる人への日頃の見守りにもつながっています。サロンに集まる住民からは、「買い物ついでに立ち寄れる」「集まることが毎月の楽しみになっている」などの声も聞かれ、気軽に立ち寄れて、ホッとできる場所ができたことへの安心感も生まれています。また、福祉委員やボランティアが「居場所づくりに協力できる」「みんなの喜ぶ顔も見られて嬉しい」と話すように、自分たちの地域を良くしたいという思いで活動する中で、生きがいが育まれているのも特徴になっています。
 つながりが閉ざされがちな昨今、地区福祉委員会の活動は欠かせません。今後も桜小地区では、校区の活動を大切にしつつ、暮らしにより身近な支え合いネットの取り組みについて話し合いを重ね、活動の充実や改善に向けて歩み続けます。

「支え合いネット」の今後の活動について、福祉委員の研修会でも話し合われています

川西市社会福祉協議会
TEL: 072-759-5200
http://www.k-shakyo.or.jp/

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