キラリ★社会福祉法人 – 猪名川町社会福祉法人連絡協議会(ほっとかへんネット猪名川)

 暮らしを支える地域公益活動を紹介します。

2か月に1度開催する
実務者会議の話し合いは、ほっとかへんネットの活動の礎です

地域住民の孤立や困りごとに立ち向かうネットワークを目指して

「猪名川町社会福祉法人連絡協議会(以下、ほっとかへんネット)」は、町内にある全社会福祉法人(6法人)が参画し、令和5年8月に設立されました。今回は、ひきこもりをテーマに動き始めたほっとかへんネットの活動を紹介します。

実務者同士の話し合いから具体的な取り組みへ

 猪名川町では昨年8月にほっとかへんネットを設立しました。以降、どのような活動を進めるか、実務者会議で話し合い、町社協が実施するフードドライブへの食料品提供から活動を始めることになりました。
 フードドライブは、町社協が中心となり、コープこうべ、株式会社MonotaRO(モノタロウ)、町商工会女性部からの食料品支援を受け、集まった食料品を子ども食堂や支援を必要とする困窮世帯に届ける活動です。昨年末に実施したフードドライブでは、実務者会議のメンバーが、自身の法人の職員に食料品提供への協力を呼び掛けました。
 その結果、フードドライブでは年末年始を控えた時期に50セットの食料を準備し、支援を必要としている世帯に届けることができました。
 なお、ほっとかへんネットの事務局である町社協は、食料の配付先のうちコロナ特例貸付の借受世帯にアンケート調査も実施。感謝の声が寄せられた一方、物価高騰で依然として厳しい生活状況が浮き彫りとなりました。これらを実務者会議で共有することで、今後のほっとかへんネットの取り組みにつなげることを確認しました。

ひきこもりの当事者や家族への支援に向けて

 フードドライブへの協力を終え、次の活動を模索していた頃、町社協などの主催で「ひきこもり支援講演会」が開催されました。この講演会に各法人の職員が参加したことで、改めて不登校やひきこもりの実態と支援の必要性を知り、ほっとかへんネットとして具体的な活動につなげる機運が高まりました。
 その後、ひきこもりなど孤立し社会とのつながりを持ちづらい人が社会とつながる一歩として、各法人で職場見学や就労機会の提供ができないか議論されました。実務者会議では、保育関係者の「園で駐車場案内のボランティアをしてもらえたら」、高齢者施設関係者の「配膳補助やベッドメーキングが短時間就労のきっかけになれば」などの声、さらには「施設見学の機会として、バスツアーを実施できたら」というアイデアも出されました。今後、ひきこもりの方やその家族から相談があった際、具体的な提案ができるよう検討を重ねています。
 ほっとかへんネットについて、町社協の市川由香さんは、「取り組みを通して、参画する法人にネットワークの意義が浸透してきました。今後も持てる資源を生かし、地域に暮らす人が抱える課題に対応できるよう皆さんと考えたいです」と展望を語ります。二年目を迎え、具体的な活動を進めつつあるほっとかへんネットの動きに、引き続き注目です。

町内から50名が参加した講演会をきっかけに、ひきこもりへの支援が、ほっとかへんネットの活動テーマになりました

ほっとかへんネット猪名川

事務局:猪名川町社会福祉協議会
TEL:072-766-1200

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