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生活福祉資金担当者を対象にスキルアップ研修を開催

 令和2年3月から2年半にわたり実施してきた新型コロナウイルス特例貸付の返済が昨年1月から開始されました。依然として市町社協の窓口には生活に困難を抱える人からの多くの相談が寄せられています。このため生活福祉資金の相談場面で求められる姿勢、生活困窮者支援の手法や考え方を学ぶことを目的に県内社協の生活福祉資金担当者、ほっとかへんネットワーカー(※)および担当管理職員を対象に、「相談支援スキルアップ研修」を実施しました。
 研修は7月から10月にかけて3日間の日程で、全3日間を通じて講師を務めていただいた龍谷大学社会学部の山口浩次教授からは、相談者の困りごとを受け止めたうえで、適切な支援策を提示するためには「アセスメント」が重要であると解説がありました。
 また、日頃のアセスメントを振り返る機会として、事例を持ち寄り、事例検討を行いながら参加者同士の学び合いを深めました。管理職に向けたプログラムでは、貸付対象とならない相談や組織内連携、人材育成の取り組みの必要性などを、意見交換を交えて学びました。
 参加者からは「相談者の困りごとや生活実態を把握し、寄り添った支援を行いたい」「管理職員を含めた職員全体が一緒に成長しながら取り組みたい」などの感想が寄せられました。社協内部だけでなく、他機関とも連携しながら、生活困窮者への支援体制を強化していく重要性が確認されました。

山口教授からは現場職員に寄り添った講義が行われました
窓口で相談者に何を聞くのか、参加者自身の事例を持ち寄って学びました

※ほっとかへんネットワーカーについては2023年7-8月号で紹介しています。

令和6年度 介護支援専門員研修の概要について

 介護支援専門員の資格更新に必要となる法定研修の受講申込期間等は下表の通りです。
 記載内容は、全て令和5年12月時点の予定です。
 詳細は、兵庫県福祉人材研修センターのホームページでご確認ください。

寄付・寄贈について

 県社協では、県民・企業・団体の皆さまから預かった寄付や寄贈を、地域福祉の向上に役立てています。今号では、令和5年10月以降に温かな善意をお寄せいただいた企業・団体について紹介します。

二元会兵庫支部様より、県社協への寄付
株式会社ツルハホールディングス様ならびにクラシエ株式会社様より、県内市町社協に車いすの寄贈
一般財団法人近畿陸運協会様より、県社協への寄付

 温かな善意に対し、ここに感謝申し上げます。
 社会福祉分野での活用を前提とした寄付・寄贈、社会貢献をお考えの企業の方は県社協企画部(TEL:078-242-4633)までご連絡をお願いいたします。

■寄付・寄贈については、県社協ホームページでもご紹介しています。
https://www.hyogo-wel.or.jp/topics/donation.php

外国人との共生を見据えて考える福祉人材の確保

 県社協・社会福祉政策委員会では、11月24日、神戸市内で福祉関係者約70名の参加を得て「令和5年度社会福祉情勢セミナー」を開催しました。
 このセミナーは、福祉を取り巻く最新の情勢を学ぶことで政策提案力を高めることを目的に、平成29年から実施しています。今年度は、福祉現場の人材不足を背景に、外国人技能実習生の受け入れが進みつつあることを踏まえ、「これからの福祉・介護人材の確保と外国人との共生」をテーマに開催しました。
 セミナーの冒頭、県社協のひょうご外国人介護実習支援センターから、技能実習制度の概要をはじめ、監理団体であるセンターの役割、他制度との比較、また人員配置基準上の取り扱いや具体的な費用など実習生を海外から受け入れ定着させるまでの流れが紹介されました。
 続けて、実際に海外から人材を招き入れている、社会福祉法人陽気会とNPO法人福祉サービス経営調査会から、海外から人材を受け入れた経緯、文化や習慣の違いを乗り越えながら、育成・定着に向けた取り組みを進めることで見えた課題や今後の展望が報告されました。
 セミナーの後段では、厚生労働省で要職を歴任された、社会福祉法人恩賜財団済生会の炭谷茂理事長による記念講演が行われました。「これからの福祉・介護の展望」と題した講演では、高齢・障害・児童・生活困窮など、各分野で顕在化した課題が提示されると同時に、その解決や福祉・介護の発展への糸口として、ソーシャルインクルージョン(社会的包摂)の考え方や、地域共生社会の実現に密接に関わるソーシャルファームの実践が、国内外の事例を交えて紹介されました。
 福祉人材の確保に向けても、また、地域福祉の充実に向けても、一人一人の違いを認め合い、共生できる環境づくりを目指す重要性を共通項として見いだせたセミナーとなりました。

福祉人材の確保に向けて ~福祉の就職総合フェアのご案内~

 福祉人材センターでは、福祉の仕事に興味・関心をお持ちの方に対し、福祉の仕事の紹介・斡旋をはじめ、資格取得に関する相談などに応じています。
 今年度2回目の開催となる「福祉の就職総合フェア」が、3月2日、神戸国際展示場3号館にて開催されます。
 福祉施設・事業所との面談のほか、福祉・介護の仕事の魅力を発信するコーナーを設けます。
 今回は、「介護」×「美容」をテーマとしたトークイベントを行います。現在、注目されつつある「介護美容」。他業界から転職された経歴をもつ講師の方をお迎えし、美容を通じて福祉の仕事の魅力をお話しいただきます。
 トーク後は、介護美容を体験できるブースも設置予定です。お仕事をお探しの方はもちろん、施設・事業所の方もぜひご参加ください。
 お問い合わせは、福祉人材センター(TEL:078-271-3881)まで。

福祉の就職総合フェア チラシ

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