キラリ★社会福祉法人 – 芦屋市社会福祉法人連絡協議会(ほっとかへんネットあしや)

 暮らしを支える地域公益活動を紹介します。

地域を歩きながら公園にいる子どもたちの様子を確認する実務者会議のメンバーたち

子どもを孤立から守る第一歩 「ほっと屋」の取り組み

 令和3年度に設立された芦屋市社会福祉法人連絡協議会(以下、ほっとかへん ネットあしや)は、市内の21法人が共に活動しています。今回は実務者会が中心となって始めた、子どもの居場所づくりを紹介します。

地域の子どもたちを孤立させないために

 令和5年度に入り、「ほっとかへんネットあしや」では、地域で孤立感を抱える子どもたちへの支援を活動の目的とすることに決めました。
 活動の第一歩として、実際に地域に出て、子どもたちのことを知ることから始めようと、「夜の芦屋ウォーキングイベント」を実施。実務者会メンバー約20名が、子どもたちの放課後、市内の公園や児童施設を巡り、地域と子どもたちの様子を観察しました。公園で遊ぶ子どもたちの姿を見かける一方、「共働き家庭が増え、公園に出てこられない子どもたちがいるのでは」と、外で遊べない子どもがいることに思いをはせる声も挙がりました。

子どもの居場所づくりへの挑戦 連携で実現した「ほっと屋」

 ウォーキングイベントの後、実務者会議では、子どもたちと接点を持つことを第一目標とし、親子で参加できるイベントを実施することになりました。
 引きこもりの子どもたちへの慎重な対応や、孤立している子どもたちが集まりに参加できるかなど、実施上の課題も議論されつつ、6回の実務者会を経て、子どもの居場所「ほっと屋」が企画されました。
 ほっとかへんネットに参画する法人の職員たちは、子どもたちに遊びを通して楽しんでもらおうと知恵を出し合いながら準備を進めました。そうして迎えた当日、「ほっと屋」には、幼稚園児、小学生、付き添いの保護者、総勢15名が参加。子どもたちは、職員たちと「だるま落とし」などのゲームを楽しんで交流しました。
 実務者会のリーダーを務める明倫福祉会の土肥拓路さんは、「企画を成功させたことは大きな一歩。“ほっとかへん”を合い言葉に法人職員が協力して、望まない孤立を解消するという目的に向かって前進できた気がする」と振り返ります。また、「ほっと屋のような居場所づくりを続けることが、地域をつなぐ重要な要素になる」と語ります。
 今後は、子どもが喜びそうなトレーディングカードを製作し、施設や園に来た子どもたちに配付する計画や、居場所に集まった子どもたちが抱える不安や悩みを受け止めることも視野に入れて活動を進めます。
 ほっとかへんネットあしやの取り組みは一歩を踏み出したばかりですが、その分、新たな協働や活動が生まれる可能性を秘めています。子どもたちを孤立から守るという目的に向けた活動から、今後も目が離せません。

保護者や子どもたちへ周知を図った「ほっと屋」のチラシ
「ほっと屋」に集い、だるま落としゲームを楽しむ子どもたち

ほっとかへんネットあしや

事務局:芦屋市社会福祉協議会
TEL:0797‐32‐7525

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