2023年11-12月号
このコーナーでは、地域福祉のキーパーソンや実践者・当事者らのエピソード・思いを紹介していきます。
写真左:TRAN THI MY TRANG(チャン ティ ミ チャン)さん
社会福祉法人聖風会勤務(佐用町)
ベトナム中部フエ出身
空の向こうはいつも青空
写真右:TRAN THI MY HIEU(チャン ティ ミ ヒエウ)さん
社会福祉法人聖風会勤務(佐用町)
ベトナム南部ホーチミン出身
目の前のことを精一杯に、自分を信じる!
ベトナムから来日し「介護の現場」で働くヒエウさんとチャンさん。介護を通じてたくさん笑顔に出会いたいと頑張るお二人に話を伺いました。
ヒエウさん:ベトナムで会社員として、英語や中国語の翻訳の仕事をしていました。平成27年技能実習生(※1)として来日し、福井県の縫製会社でカーテンを縫う仕事を6年間続け、その後、特定技能(※2)の介護職に転籍しました。徳島県内の特別養護老人ホームでの勤務を経て、令和5年6月に、聖風会に転職しました。
チャンさん:ベトナムで医療短期大学を卒業後、病院で約1年勤務し、友人の紹介もあり、日本での就労を目指しました。令和2年に来日し、神戸市内の特別養護老人ホームで技能実習生として3年間の経験を積み、令和5年9月からは、特定技能外国人として、今の職場で勤務しています。
ヒエウさん:安全で空気がきれいな日本での生活が好きです。優しい人が多く、近所の方から畑で採れた野菜を頂くこともあります。これからも介護の仕事を続けながら日本で生活したいと思っています。
この仕事を選んだ理由は、障害や加齢を理由に困っている方々の役に立ちたいと思ったからです。ベトナムにいる時から、誰かの役に立ちたいと思い、ボランティア活動をしていました。人の役に立ち、利用者の笑顔に触れることのできるこの仕事が好きです。
チャンさん:ベトナムの病院で働いていたこともあり、介護と看護の違いはありますが、日本で自分のやりたい仕事ができとても楽しいです。利用者さんが笑顔でいるときや、食事や水分をしっかり摂り、楽しそうにレクリエーションで運動をしている姿を見ると、本当に嬉しく感じます。
文化の違いに戸惑うこともありますが、「日本で頑張って働いているね」と、近所の人から優しく声をかけてもらうこともあり嬉しく思っています。休日は、自然の中にいることが好きなので、長野県の上高地や北海道の富良野に旅行し、日本での生活を楽しんでいます。
ヒエウさん:日本で介護の仕事を長く続けるためにも、介護福祉士の資格をとりたいです。介護の実務経験は、まだ1年半なので、まずは、実務経験3年を目指します。
チャンさん:日本語能力テストのN2に合格、そして、介護福祉士国家試験の受験資格である実務者研修を受講したいと思っています。