2026年3-4月号
暮らしを支える地域公益活動を紹介します。
令和5年に設立された「朝来市社会福祉法人連絡協議会(以下、ほっとかへんネットあさご)」は、市内の全12法人が参画し活動しています。“無理なく継続”を念頭においた“ほっとかへん”取り組みを紹介します。
ほっとかへんネットあさごは、令和5年の設立から3年目を迎えました。2ヶ月に1回実務者が集まる会議を継続しており、出席率は常に約8割。現場を担う実務者が主体となって意見を交わし、課題を持ち寄ることを大切にしてきました。その議論を役員が後押しする体制により、活発な意見交換がなされ、法人の垣根を越えたつながりと本音を語り合える土壌が着実に育っています。
議論を積み重ねて見えてきたのは、各法人が「地域に貢献したい」という思いを持ちながらも、人手不足の厳しい現実に直面していることでした。その中で無理なく続けられ、共通して取り組めるテーマとして浮かび上がったのが、「災害時の支援」です。災害時に地域を守る役割は、法人の種別を超えた使命と考えました。
具体的な取り組みとして実施したのが「HUG(ハグ)(避難所運営ゲーム)研修」です。この研修は避難所の状況が記されたカードを使い、避難者への対応をチームで判断する疑似体験型訓練です。初回は、特別養護老人ホームを避難所とするケースを想定し、子ども連れの家族や障害のある人が避難してきた場合の対応などを検討しました。
異なる分野の職員が意見を交わすことで、それぞれの専門性を生かした対応や分野を越えた連携の重要性を実感する場となりました。参加者からは、「被災を自分事として考える貴重な機会となった」「分野を越えた連携の大切さを実感した」「自法人に持ち帰り、職員に共有して取り組みたい」といった声が聞かれました。
並行して進めてきた各法人内の備品リストの共有を図るとともに、今後は訓練実施や防災に関するノウハウを共有することで、より具体的な備えを進める予定です。また、研修の継続とともに、行政など関係機関との連携を一層強化し、地域全体を巻き込んだ防災体制づくりに向けて、実務担当者会議での協議を続けます。
これまで育んできた法人同士の関係性を土台に、ほっとかへんネットあさごが目指すもう一つの目標は、地域の困りごとを早期にキャッチし、支援につなげる「地域のアンテナ」を広げることです。そのため、民生委員・児童委員への協力を求めながら、既に取り組んでいる相談窓口の浸透を図る予定です。
無理なく継続できる活動を積み重ねること。これにより、いざという時だけでなく、日常の中でも「ほっとかへんネットがあるから大丈夫」と地域住民に安心してもらえる存在を目指します。
ほっとかへんネットあさご
事務局:朝来市社会福祉協議会
TEL:079‐677‐2702