あなたのまちの福祉活動−淡路市社会福祉協議会

 共生のまちづくりに向けて市町社協が関わるさまざまな福祉活動を紹介します。

それぞれの思いを込めて地域一丸となって作るアイスキャンディー

 地元のアイスキャンディー屋「ICE-UP」と社協が運営する「ゆうゆうライフデイサービスセンター」によって商品化した赤しそレモンキャンディー。誕生の過程や携わった人たちの思いを紹介します。

きっかけはデイサービス利用者の一言から

 赤しそレモンキャンディー誕生のきっかけとなったのは、赤しそ作りの名人と呼ばれるデイサービスの利用者Aさんの「畑で作った赤しそなんやけど…」というつぶやきでした。これを受けて、デイサービスセンターで赤しそジュースを作ることになりました。8月に赤しそを収穫し、葉や茎に取り分け、茹でることでジュースへと変わります。収穫から加工までの2日間の作業には、デイサービスの利用者や職員、夏休み中の小学生も参加して行われました。
 ジュースづくりを終え、さらにAさんの赤しそを生かせたら考えていたところ、地域活動に理解があり、地元素材でアイスをつくる「ICE-UP」店主の多田健造さんとの出会いがあり、一緒にアイスキャンディーを開発することになりました。原料となる赤しそシロップの開発には、多田さんとデイサービスの職員・利用者が知恵を出し合い改良を重ね、令和5年の夏にアイスキャンディーの販売が始まりました。

ジュースづくりは多世代の交流にもなります

作り手・買い手を超えて地域に広がる笑顔

 赤しそレモンキャンディーは老若男女問わず地域で大人気となり、販売後、すぐに完売となりました。
 「ジュース作りで終わりやと思っていた。まさかアイスキャンディーになると思わんかった」と驚くAさん。丹精込めて作った赤しそを多くの人に味わってもらえることへの嬉しさをにじませます。
 さらにこのアイスキャンディーの売り上げの一部は、赤い羽根共同募金に寄付されます。多田さんは「販売するときは、開発の過程やエピソード、共同募金の意味をお客さんに伝えることを大事にしています」と語ります。
 住民の思いを地域につなぐ社協と、地域の魅力を発信するICE-UPの強みを重ね合わせて、地域一丸となったアイスキャンディーが完成しました。また、開発に携わった人々や購入者を笑顔にして、その売り上げが地域づくりに役立てられる循環も生まれています。赤しそレモンキャンディーは地域の人をつなげ、これからも地域に笑顔を届けていくことでしょう。

アイスの原料になる赤しそシロップは、デイサービスの利用者が店舗に届けます

ICE-UPのインスタグラムはこちら
https://www.instagram.com/iceup.awajishima?igsh=MWtpbjYwamlrMnQybg%3D%3D

淡路市社会福祉協議会
TEL: 0799-62-5214
http://awaji-csw.or.jp/

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