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協働で進める包括的な支援体制づくり

 10月11日、県社協は県と共催で「包括的支援体制づくりセミナー」を開催し、県内市町行政・社協職員79名が参加しました。
 県社協では本年3月、社会福祉法に規定された「包括的な支援体制づくり」の具体的な方策を示した報告書「包括的な支援体制づくりのはじめの一歩」を発行。このセミナーでは、報告書を使って体制づくりの要点と進め方を理解し、そのステップの1つ「地域の協同力アセスメント」(圏域ごとに既存の組織・活動や協議の場の現状を分析する)の演習などに市町ごとに行政・社協職員が一緒に取り組みました。
 昨年度、実際に「地域の協同力アセスメント」に取り組んだ南あわじ市の実践報告からは、同じ市内でも圏域ごとに活動の濃淡などが見える化されたこと、行政と社協がチームで取り組んだことで、アセスメント結果が体制づくりを進める上での拠りどころになっていることなどが報告されました。
 続く演習に取り組んだ参加者は、同じ市町でも、行政と社協とでは持ち得る情報が異なることを認識し、今後、互いに共有・拡大していくための方策を話し合いました。また、報告書を作成した委員会のの各委員からは、部署を超えて組織内で連携をしていくための工夫や、サロンなどの活動を通じた相互理解が大切であること、さらに、社会福祉法人も地域の一員として地域福祉を進める主体であることなどが提起されました。
 セミナーのまとめでは、講師であるローカリズム・ラボの井岡仁志代表から、「体制づくりは取り組みながら考え続けるもので、一朝一夕に完成しない。地域福祉のこれまでの蓄積をどう生かすかが問われている」とコメントされました。

  • 「協同力アセスメント」や「ネットワーク形成図」の解説を含む報告書「包括的な支援体制づくりのはじめの一歩」は、県社協ホームページでダウンロードできます
    https://www.hyogo-wel.or.jp/about/research.php
南あわじ市では、「地域の協同力アセスメント」を含む3つの点検を経て作成した「ネットワーク形成図」をもとに体制づくりを進めています

第72回県社会福祉大会を宍粟市で開催

 10月30日、宍粟市の山崎文化会館にて、県、県社協、宍粟市、宍粟市社協の共催で、第72回兵庫県社会福祉大会を開催し、社会福祉関係者600名が参加しました。
 大会は、地元のグループ「コーラスそよかぜ」の歌声で幕を開け、続く式典は、長年にわたり社会福祉の振興と発展に貢献してきた約880の個人・団体の功績を讃える場として、代表者に対して表彰状が贈呈されました。
大会の後半に実施した記念講演では、お笑いコンビ・髭男爵の山田ルイ53世さんをお招きし、「僕たちにはキラキラする義務などない」と題した講演をいただきました。
 山田ルイ53世さんは、著書でも発表しておられるように、中学生のころから約6年間の引きこもり経験があり、紆余曲折を経ながらお笑いの道に進み活躍をされています。講演では、この体験を笑いやエピソードも交えて振り返りながら、「誰もがキラキラと輝いて生きる義務などなく、普通の人がただ生きていても責められない社会であってほしい」と地域社会のあり方を提起されました。
 会場ではこのほかにも、地元の障害者福祉施設などによるパンや手作りのお菓子などの販売もあり、各地からの参加者を歓迎する交流の場となりました。

お笑いや執筆活動で活躍する山田ルイ53世さん。引きこもりを経験して、今思うことを語りました

寄付寄贈のお礼

 10月10日、㈱トヨタレンタリース兵庫様より、乗用車2台が寄贈されました。寄贈された貴重な車両は、施設種別協議会を通じて県内二つの福祉施設で活用されます。
 また、10月18日、二元会兵庫支部様より、地域福祉の推進のために、原田の森ギャラリー(県立美術館 王子分館)で開催した絵画展での収益・募金をご寄付いただきました。

 温かな善意に対し、改めて御礼申し上げます。

㈱トヨタレンタリース兵庫様からの車両贈呈にかかる寄贈式

第78回 赤い羽根共同募金運動を実施中!

 県共同募金会では、10月1日にソリオ宝塚にて、宝塚市共同募金委員会と共に、今年度の募金運動にあたってのキックオフイベントを開催しました。
 式典では「赤い羽根空の第一便」としてANAの客室乗務員から厚生労働大臣および中央共同募金会会長からのメッセージが伝達された後、宝塚市観光大使 リボンの騎士「サファイア」と、あかはねちゃんに扮した「キッズあかはねちゃん」による共同募金運動の開始宣言が行われました。また、今年度からひょうご赤い羽根サポーターに就任したヴィッセル神戸のクラブマスコット「モーヴィ」も登場し、来賓・参加者と一緒に会場周辺で募金運動への協力を呼び掛けました。
 県内では、4億5918万6千円を目標に、3月31日まで共同募金運動を実施します。集められた募金は地域の身近な福祉活動や社会福祉施設の整備、災害時の被災者支援の活動費の積立てなどに役立てられます。また、今年度はPR動画を募集する映像コンテストも開催しています。
 併せて、12月1日からの地域歳末たすけあい運動につきましても、引き続きのご支援をお願い申し上げます。

「サファイア」「キッズあかはねちゃん」が声を揃えて運動への協力を呼び掛けました

 映像コンテストの詳細はこちら
 http://www.akaihane-hyogo.or.jp/publics/index/203/

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