2021年11-12月号
暮らしを支える地域公益活動を紹介します。
平成29年に設立された「神戸市中央区社会福祉法人連絡協議会(以下、ほっとかへんネット)」には、区内24法人が参画しています。コロナ禍での地域のニーズに合わせ、市内でいち早く取り組んだ「オンラインツールの使い方勉強会」を紹介します。
勉強会の参加者に向けて、法人・施設をPRするほっとかへんネットのスタッフ
ほっとかへんネットでは、以前は災害時における福祉ネットワークの構築に関する研修会などを実施していましたが、昨年4月の緊急事態宣言の発令などを受けて活動を見直しました。
同じ頃、区社協の職員は、全地区の民生委員・児童委員、ふれあいのまちづくり協議会の役員などに、コロナ禍での地域活動について課題をヒアリング。その結果、Zoom やLINE などのオンラインツールについて、「使い方を学びたい」「見守りや交流に活用したい」との声があがりました。
これを受けて、新たな生活様式に合わせたつながり方をみんなで身に付けようと、区社協とほっとかへんネット、地域の学生などが協働で企画し、昨年11~12月に市内でいち早く「オンラインツールの使い方勉強会」を開催しました。
区内全19地区で順次開催された勉強会には、民生委員・児童委員をはじめ、地域の活動者など延べ200名以上の参加がありました。
勉強会では、主に学生などが中心になって教材の作成と講師役を担い、ほっとかへんネットは、講師補助として延べ52名の職員を派遣し、タブレット端末の操作に戸惑う参加者に寄り添ってサポートしました。
勉強会の参加者からは、「Zoomの画面でつながることができて楽しかった」との声が寄せられ、研修後には、オンラインツールを活用した会議や交流が始まっています。
操作方法を伝える中で、地域の話題も飛び交い、交流も深まります
ほっとかへんネットのメンバーは、「地域の方と交流ができ、関係づくりにつながった」「ほっとかへんネットや私たちの施設のことを知っていただけた」など、顔の見える関係づくりの機会になったと振り返ります。
今後、ほっとかへんネットでは、オンライン環境を活用した法人間の交流会や動画配信などの実施を見据えており、例えば、保育所と高齢者施設をつなぎ、子どもたちの演奏会の様子を中継することなどを検討しています。また、研修会など中断していた災害時を見据えた活動も、まずはオンラインで再開する予定です。
今回、勉強会が実現したように、ほっとかへんネットには、地域の人と人とのつながりを途切れさせないため、今後もさまざまな関係者と協働しながら活動をすすめることが期待されます。
事務局:
社会福祉法人
神戸市中央区社会福祉協議会
TEL:
078−232−4411(代)