年頭所感

“ほっとかへん”を合い言葉にすすめる共生のまちづくり

兵庫県社会福祉協議会 会長 入江 武信

 新年あけましておめでとうございます。
 県民の皆さまにおかれましては、日ごろから地域福祉の推進にご尽力を賜り、心より感謝申し上げます。
 昨年は「能登半島地震」が発生し、石川県能登地方を中心に甚大な被害が生じました。被災地を支えるため、兵庫県からも多くの福祉関係者が現地に出向き、災害ボランティアセンターや福祉避難所の運営支援などに尽力されました。折しも今年は、阪神・淡路大震災から30年を迎える年であり、災害に備えた日頃からの取り組みを進めることが重要です。
 さて、現在、長期化したコロナ禍の影響も残る中、物価高騰が重なり、全国的に社会的孤立や生活困窮の課題が深刻化しています。このため各地域では、住民や多様な主体が支え合う地域共生社会の実現やSDGsの目標に向けた包括的な支援体制づくりが求められています。
 これらの情勢を踏まえながら、兵庫県社協としても、各市区町社協に「ほっとかへんネットワーカー」を配置し、連携しながら生活に困窮する人への相談支援と地域のセーフティネットの充実を目標に活動して参ります。
 また、市区町域で社会福祉法人が連携して取り組む「ほっとかへんネット」については、県内46の市区町で組織化されました。社会福祉法人のネットワークを生かし、制度の狭間で支援が届かない方、制度はあっても支援に結びつかない方への暮らしを支える多様な取り組みが生まれるよう、引き続き全県的に活動を推進いたします。
 最後となりますが、県社協の中期計画「2025年計画」は、令和7年度が計画の最終年度となります。同計画の基本目標「つながりで笑顔輝く 共生のまちづくり」を目指し、地域共生社会の実現や大規模災害に備えた協働の取り組みを、市町社協、民生委員・児童委員、社会福祉法人、行政、NPОなどと共に進める所存です。
 皆さまのご理解とご協力をお願いして、新年のごあいさつとさせていただきます。

躍動する兵庫へさらなる挑戦

兵庫県知事 齋藤 元彦

 新年あけましておめでとうございます。
 県民の皆様のご負託をいただき、昨年11月より知事として2期目のスタートを切りました。新たな施策や改革に取り組んだ1期目の挑戦を緩めることなく、兵庫の未来を切り拓いていきます。
 第1は、若者が輝く兵庫づくり。教育費の負担軽減や教育環境の充実、不登校対策の強化、不妊治療支援の充実など、若者の不安を解消し、一人ひとりが力を発揮できる環境を整えます。
  第2は、誰もが活躍できる兵庫づくり。万博を機に、地場産業や農業、芸術文化など県内各地の活動現場へ国内外から多くの人々を誘うひょうごフィールドパビリオンのほか、次世代産業や有機農業の振興など、多様な活躍の場を広げます。
 第3は、安全安心に暮らせる兵庫づくり。阪神・淡路大震災から30年の節目を迎える中、震災の経験と教訓を次の世代につなぐ取組を強化します。特殊詐欺被害対策などの暮らしの安全を守る取組にも力を入れます。戦後80年の節目でもあることから、戦没者を追悼し、戦争体験を継承する取組を進めてまいります。

 物価高騰が続き、将来不安が大きい時代だからこそ、子どもや高齢者、障害をお持ちの方、様々な事情で生活に困窮されている方など、支援を必要とされている方々にきめ細やかに寄り添っていくことが大切です。
 保育・子育て・介護サービスの充実やケアリーバー、ヤングケアラー、ひきこもりなど様々な困難に直面する方への支援強化など、誰ひとり取り残されることのない共生社会の実現に取り組んでまいります。

 果敢な挑戦で新しい時代をひらく「躍動する兵庫」の実現には、県民の皆様と力を合わせたオール兵庫での取組が欠かせません。どうぞご理解とご支援をよろしくお願いいたします。

兵庫県社会福祉協議会 役員一同

会長

入江 武信
(兵庫県社会福祉協議会 会長)

副会長

田口 勝彦
(丹波市社会福祉協議会 会長)
谷村 誠
(兵庫県社会福祉法人経営者協議会 会長)
大江 秀謙
(兵庫県民生委員児童委員連合会 会長)
玉田 敏郎
(神戸市社会福祉協議会 理事長)

常務理事

尾山 健司
 (兵庫県社会福祉協議会 常務理事)

理事

水田 宗人
(西宮市社会福祉協議会 理事長)
萩原 絹夫
(小野市社会福祉協議会 会長)
秋山 紀史
(神河町社会福祉協議会 会長)
伊藤 宣廣
(朝来市社会福祉協議会 会長)
廣地 タマヘ
(洲本市社会福祉協議会 会長)
大畑 和典
(兵庫県民生委員児童委員連合会 副会長)
坂本 津留代
(神戸市民生委員児童委員協議会 理事長)
伊達 惠一
(兵庫県保育協会 会長)
藤澤 徹
(兵庫県老人福祉事業協会 会長)
松端 信茂
(神戸市社会福祉協議会施設部会 部会員)
西田 勉
(神戸YMCA 常勤理事)
木村 佳史
(兵庫県身体障害者福祉協会 理事長)
多村 孝子
(生活協同組合コープこうべ 常務理事)
服部 洋平
(兵庫県副知事)
小西 康生
(神戸大学 名誉教授)
松端 克文
(武庫川女子大学 教授)
三宅 由佳
(税理士)

監事

松原 一郎
(尼崎市社会福祉協議会 理事長)
中川 裕美子
(兵庫県知的障害者施設協会 副会長)
松山 康二
(公認会計士)

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