年頭所感

“ほっとかへん”ですすめる
共生のまちづくり

兵庫県社会福祉協議会 会長 入江 武信

 新年あけましておめでとうございます。
 県民の皆さまにおかれましては、日ごろから地域福祉の推進にご尽力を賜り、心より感謝申し上げます。今年は辰年なので、これまで努力してきたことが実を結ぶ一年にしていきたいと思います。
 さて、全国的に、地域共生社会の実現やSDGsの目標に向けた包括的な支援体制づくりが進められていますが、長期化したコロナ禍の影響に加え、物価の高騰が重なり、社会的孤立や生活困窮の課題はさらに深刻化しています。少子高齢化、地域社会の衰退、災害支援などに対しては、新しいつながりや地域づくりが求められています。
 県社協では、市区町域で社会福祉法人が連携して取り組む「ほっとかへんネット」の活動を支援し、制度の狭間で支援が届きにくい人々の暮らしを支え、地域の実情に応じた多様な取り組みを全県的に推進しています。
 また、市区町社協に「ほっとかへんネットワーカー」を配置し、生活に困窮する世帯への相談支援と地域のセーフティネットの充実を目標に活動を展開して参ります。
 県社協「2025年計画」では、基本目標として「つながりで笑顔輝く 共生のまちづくり」を掲げ、地域社会とのつながりの中で、自分らしく生活が送れるよう、地域共生社会の実現と大規模災害に備えた協働の取り組みを、市町社協、民生委員・児童委員、社会福祉法人、行政、NPОなどのさまざまな主体と協働して進める所存です。
 互いに支え合うことで、一人一人が自分らしく暮らしていけるよう、〝ほっとかへん〟ですすめる共生のまちづくりを一緒につくっていきましょう。
 皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げ、新年のごあいさつとさせていただきます。

兵庫の新たなステージへ

兵庫県知事 齋藤 元彦

 新年あけましておめでとうございます。
 昨年は、新型コロナウイルス感染症が5類に移行し、社会経済活動が正常化しました。その一方で、物価高騰や円安は依然として私たちの暮らしに影響を及ぼしています。
 こうしたなかでも、阪神タイガース、オリックス・バファローズ、ヴィッセル神戸の活躍は、私達に感動を与え、地域に元気をもたらしてくれました。
 選手達のはつらつとしたプレーのように、令和6年の県政も、だれもが夢や希望を持って挑戦できる社会をめざし、「攻めの県政」を展開する一年にしたいと思います。
 まずは、若者・Z世代への支援です。
 兵庫県立大学・大学院の無償化や奨学金返済支援の拡充など、結婚・出産のハードルにもなっている教育費の負担を軽減します。また、海外への留学等を支援し、国際視野を得る機会を広げます。保育・子育てサービスの充実、不妊治療支援や若い世代に向けた住宅支援の充実など、兵庫で子どもを生み、育てたいという希望を叶える環境づくりも進めます。
 高齢者や障害のある方たちが安全安心に暮らせる〝共生社会〟を実現します。
 特殊詐欺被害が過去最悪のペースで増加するなか、被害者の8割を占める高齢者を被害から守るため、全国一の規模で集中的に対策を強化します。自転車ヘルメットの購入支援を行い、自転車死亡事故の減少につなげます。また、年齢や障害の有無に関わらず安心して旅行ができるユニバーサルツーリズムや、パラスポーツの普及に取り組みます。団塊世代のすべてが後期高齢者となる2025年を見据え、健康づくりや地域医療構想の推進にも注力します。
 地域のポテンシャルを活かし、兵庫の持続的発展につなげます。
 人と環境にやさしい農業、革新に挑む地場産業、地域に根付く芸術文化など、兵庫各地の人々の営みには、世界が持続可能な発展を遂げるための多くのヒントがあります。大阪・関西万博を機に、こうした現場に国内外の人々を誘う「ひょうごフィールドパビリオン」の取組を加速します。また、脱炭素社会実現の鍵となる水素エネルギーの活用や、有機農業の拡大に向けた担い手育成など、持続的な成長を支える取組を先導します。
 県政推進にあたり、現場主義の徹底と対話重視の姿勢に変わりはありません。これまで以上に、現場に足を運び、地域の皆様との対話から出てくる課題やニーズを積極的に施策に反映していきます。
 兵庫の新たなステージに向け、果敢に取り組んでまいりますので、皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

兵庫県社会福祉協議会 役員一同

会長

入江 武信
(兵庫県社会福祉協議会 会長)

副会長

田口 勝彦
(丹波市社会福祉協議会 会長)
谷村 誠
(兵庫県社会福祉法人経営者協議会 会長)
大江 秀謙
(兵庫県民生委員児童委員連合会 会長)
玉田 敏郎
(神戸市社会福祉協議会 理事長)

常務理事

尾山 健司
(兵庫県社会福祉協議会 常務理事)

理事

水田 宗人
(西宮市社会福祉協議会 理事長)
萩原 絹夫
(小野市社会福祉協議会 会長)
秋山 紀史
(神河町社会福祉協議会 会長)
伊藤 宣廣
(朝来市社会福祉協議会 会長)
廣地 タマヘ
(洲本市社会福祉協議会 会長)
大畑 和典
(兵庫県民生委員児童委員連合会 副会長)
坂本 津留代
(神戸市民生委員児童委員協議会 理事長)
伊達 惠一
(兵庫県保育協会 会長)
藤澤 徹
(兵庫県老人福祉事業協会 会長)
松端 信茂
(神戸市社会福祉協議会施設部会 部会員)
西田 勉
(神戸YMCA 常勤理事)
木村 佳史
(兵庫県身体障害者福祉協会 理事長)
多村 孝子
(生活協同組合コープこうべ 常務理事)
片山 安孝
(兵庫県副知事)
小西 康生
(神戸大学 名誉教授)
松端 克文
(武庫川女子大学 教授)
三宅 由佳
(税理士)

監事

松原 一郎
(尼崎市社会福祉協議会 理事長)
古川 勝
(兵庫県知的障害者施設協会 政策委員)
松山 康二
(公認会計士)

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