【特集①】兵庫県社協 令和3年度の主要事業 ~コロナ禍に対応し、地域共生社会の実現を目指す~

地域福祉推進計画について議論を深めた社協ワーカー実践研究会議

災害ボランティア連携訓練でのワークショップ

兵庫県の社会福祉政策への提言活動

ベトナムから来日した介護技能実習生たち

Zoomを活用して実施した、日常生活自立支援事業の研修

就職フェアで相談に応じる福祉人材センターのスタッフ

 新型コロナウイルスの拡大は、社会的孤立を深める要因として子育てや介護、高齢者のフレイルなどに悪影響をもたらし、経済的困窮や雇用不安を増大させて、地域生活課題の複雑化と多様化を推し進めた。
 この情勢の中で迎える令和3年度は、県社協にとって昭和26年の創立から70周年、かつ現在策定中の中期計画(2025年計画)が7月より本格始動する節目となる。
 地域で生じているリアルな生活課題に目を向け、同時に将来の「地域共生社会」の実現を目指す上で、県社協には、行政、市町社協、民生委員・児童委員、社会福祉法人・福祉施設、当事者団体などさまざまな主体との協働がかつてないほど問われている。これらを踏まえ、この特集では、本年度の県社協の事業方針や重点的な取り組みなどを紹介する。

事業方針と重点的な取り組み

 現在策定を進めている「県社協2025年計画」の基本目標(案)「つながりで笑顔輝く 共生のまちづくり」の推進を図るため、県社協はポストコロナ社会を見据え、共生のまちづくりに向けたプラットフォーム機能の発揮を目指すことを本年度の事業方針とした。
 この方針に基づく重点的な取り組みの1つが「コロナ禍における全県的な地域福祉の推進」である。コロナ禍で浮き彫りになった孤立や生活困窮などの生活課題の解決に向けて、支え合い活動の推進や包括的支援ネットワークの構築を図るため、市町社協や福祉事業者への支援に取り組む。
 また、昨年より取り組んできた生活福祉資金の新型コロナ特例貸付は、困窮者支援としての役割を果たした一方、今後対応が迫られる膨大な債権管理を重点的な取り組みに位置付けている。
 重点の2つ目が「福祉・介護人材の確保と育成・定着及び資質向上」である。あらゆる福祉現場の基盤となる福祉人材に関して、確保から資質向上までをトータルに図るため、就職フェア、研修体系に基づく研修の実施、福利厚生事業の実施などに取り組む。
 3つ目の重点「ボランタリー活動への支援」では、自由で多様性に富むボランティア活動を育みつつ、大規模災害を想定した災害ボランティア連携訓練などにより、災害時のボランティア活動を支える体制の強化を目指す。
 最後、4つ目となる「県社協創立70周年記念事業の実施」では、社会福祉大会を記念大会に位置付けるとともに、本会の歴史を整理し、将来への継承と発信を図るために記念誌などの発行を予定している。

事業計画の全編は、本会ホームページに掲載している
https://www.hyogo-wel.or.jp/dl/keikaku.pdf

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